海水アクアリウムは、熱帯魚やサンゴといった色彩豊かな生体を飼育できることから大変人気があります。その一方で、淡水アクアリウムとは違い、海水を用意するには手間がかかるため、断念される方も多くいらっしゃいます。また、海水は人工のものを使用してもいいのか悩んでしまう方も多くいらっしゃることでしょう。
そんな方々のために、天然の海水との違いに触れながら、人工海水の特徴や、メリット、そして、その作り方などをご紹介します。
天然の海水はアクアリウムには向かない
海水アクアリウムを設置する場合、天然の海水の方が良いと考えられがちです。しかし、海水の特徴から、アクアリウムに使用することはおすすめされないのです。
天然の海水がアクアリウムに向かない特徴
海水の最大の特徴は、80種類以上の元素が含まれるという点です。人工海水にはおおよそ30種類の元素が含まれています。しかし天然の海水に含まれる元素の種類の数は倍以上です。この豊富な元素によって、サンゴは活性を増したり、苔が生えにくくなったりといった効果が得られるようです。
しかし、海で汲んできた海水をアクアリウムに使用することはあまりおすすめされていません。なぜなら、海水には何が含まれているかわかりません。得体のしれない有機物が含まれているかもしれないのです。そのような海水をアクアリウムで使用すると、高確率でトラブルが生じるでしょう。
人工海水とは海に行かずとも作れるメリットも多い海水
実は海水アクアリウムに用いる海水は、必ずしも天然のものを使用しなくても作れます。人工海水を使用することのメリットを紹介します。
水質が安定している
人工海水は、自然の環境に左右されることがないので、安定した水質を創り出せます。天然の海水は、天候の影響が大きく、雨の後には濁った水になるのです。人工海水は影響するものもなく、いつでも安定したものを用意できます。
自身で手軽に作れる
後ほど紹介しますが、人工海水は水道水と人工海水の素さえあれば簡単に用意できます。天然の海水のように汲みに行く手間が省けます。
安全に使用できる
人工海水には、病原菌がいません。天然の海水には、さまざまな菌が含まれており、病原菌も例外ではありません。人工海水では、細菌や有機物などの害となる物質の混入も防げるので、安心してアクアリウムを楽しめます。
人工海水の作り方
アクアリウムにおいては天然の海水よりも魅力がある、人工海水の作り方について詳しく紹介します。
人工海水を作るのに必要なもの
まずは、人工海水を作るために必要なものを大まかに挙げていきます。環境などによって材料となるものは変わってくるので注意しましょう。
- 人工海水の素
- 必要量が入る大きさのバケツ
- ヒーター
- 水温計
- 比重計
- 計量カップ、はかり
- 水道水
- カルキ抜き
人工海水を作る手順
大まかに、人工海水を作る手順を解説していきます。まずは26℃前後の水道水をバケツに汲み、カルキ抜きを加えます。次に人工海水の素を計ります。(1.023の濃度でつくる場合、10ℓの水に対して380~400gの人工海水の素)
こうしてできた人工海水の素を用意したバケツに入れ、かき混ぜてよく溶かします。比重計で海水濃度を計り、薄い場合は人工海水の素を足したり、濃い場合には水道水を足したりして濃度を海水の水準に近づけるよう調節します。最後に水温が下がっている場合は、26℃前後に温めなおして完成です。
人工海水のデメリット
比較的簡単に作れる人工海水ですが、一方でいくつかのデメリットも存在します。
手間・時間がかかる
人工海水は作る過程で、比重を確認しつつ人工海水の素の量を調整する必要があり、水で人工海水の素を溶かさないといけません。人工海水をつくるにあたり、手間や時間がかかることを挙げられます。
人工海水の素を購入するコストがかかる
人工海水を作るには、人工海水の素が必要であり、頻繁に水換えを行う場合、それなりのランニングコストがかかってきます。 水換えの頻度も考えたうえで、導入するかどうか検討するとよいでしょう。
まとめ
海水アクアリウムは、熱帯魚やサンゴといった色彩が豊かな生体を飼育できることからも人気です。海水アクアリウムには海水を用意する必要があり、その方法には天然の海水を利用するものと、人工海水をつくる2種類があります。
天然の海水には、デメリットも多いことから海水アクアリウムにはあまりおすすめされず、人工海水を使用する方が良いとされているのです。人工海水は水質の安定や、病原菌がいない安全性などからアクアリウムに向いています。しかし一方でコストがかかる、手間がかかるといったデメリットも挙げられるのです。
「Aqua First」では、そんなデメリットも感じることなく、海水アクアリウムを楽しめます。海水アクアリウムを楽しみたいものの、手間がかかることはせずにメンテナンス等も含めてお任せしたいという方は、ぜひ「Aqua First」でアクアリウムの設置をご検討ください。